インビザライン(マウスピース)矯正に失敗した話【返金できる?】
今日はいつものブログとちょっとテイストの違うお話です。
マウスピース矯正を1年半ほどしていたのですが、失敗に終わってしまいました。
私は出っ歯気味でやや歯並びがガタガタしていたのですが、マウスピース矯正をして、並びは良くなれど口元が出ているのは治らず。
さらに悪かったのは、上の歯は全体的に前に出ることで並びが整ってしまい、下の歯とほとんど噛み合わなくなってしまいました。
マウスピース矯正は、10日毎に新しいマウスピースに取り替えるのを続けていくことで、少しずつ歯並びを直していく矯正です。
私は自分で言うのもなんですが、極めてまじめにマウスピースを決められた通り交換していました。
セカンド・オピニオンで別の矯正歯科に見てもらいましたが、そもそもマウスピース矯正に向かない歯並びだったとのこと。
無理やり歯を並べただけで口元も出っ歯気味のまま、噛み合わないので非常に食事もしにくく、1年半がんばったのに本当に悔しかったです。
正直、矯正歯科側としての失敗だと思ったので、かけた時間は戻ってきませんが、お金だけでも少しは戻ってこないものかと考えました。
今日はマウスピース矯正で失敗した場合、返金できるのか、どう動けばいいのかのお話です。
※いつもブログを読んでいただいている方は、あまりご興味のない内容かもしれません。
ですがとても悲しい思いをしたので、同じような状況の方の役に立てたらと思い書くことにしました。
(※写真はフリーのもので、私のマウスピースではありません)
マウスピース矯正が失敗したと気づいてからしたこと
通っている矯正歯科に状況を説明する
マウスピース矯正は10日後ごとに自分でマウスピースを交換するのですが、月に1度ほどは矯正歯科で経過をチェックしてもらいます。
マウスピースも残り数枚になったのに上下の歯が全く噛み合わなかったことを不安に思っていた私は、その月1のチェックで不安を相談しました。
ちなみに通っていた矯正歯科は歯を削るなどの施術がなければ、衛生士さんのチェックのみで終わることも多かったです。
衛生士さんは「そうですね、噛めてないですよね……」とわかってくれた上で、もう一度歯形をとってマウスピースが追加になることを説明してくれました。
マウスピースの矯正で多いトータルフィー制度の矯正歯科だったので、追加の料金はかかりません。
ただ、せっかくまじめにつけてきたのにシミュレーション通りに進んでいないのがおかしいと思ったのと、もう一度マウスピースを作ったからといって噛み合うようになるのか不安に思いました。
他の矯正歯科にセカンド・オピニオンを受ける
もしかしたら、このまま通っている矯正歯科に任せたら、一生歯が噛み合わないかもしれない……
そう不安に思い、他の矯正歯科医のセカンド・オピニオンを受けることにしました。
いろいろ調べて、日本矯正歯科学会の専門医(現在は臨床指導医に名称変更)のいるところで見てもらうことに。
結果、元々上の歯の前に出ている度合いが大きく、マウスピース矯正には向かないケースだったと言われました。
抜歯なしでやっていたのですが、抜歯をしてワイヤー矯正でないときれいに治すのは難しいとのこと。
今は噛み合わせ度外視で歯の並びだけきれいになっていて、歯を無理矢理並べたような状態。
ある程度覚悟していたものの、ショックでした。
ただ、そこの先生はこのような相談に繰る方はたくさんいて、気の毒だけど今までのことは忘れてちゃんとした矯正歯科でやり直すのがよいと言ってくれました。
優しい言葉でしたが、返金などは諦めた方がよい、今通ってる矯正歯科に話しても嫌な思いをするだけと言われたことを夫に話すと、
全く泣き寝入りでいいの?と聞かれ、一般歯科の係りつけの歯科医さんにも意見を聞いてみることにしました。
( ちなみに、セカンド・オピニオンは数千円で受け付けてくれる矯正歯科が多いです。)
かかりつけの一般歯科医に相談する
いつもお世話になっているかかりつけの歯医者さんに今回のことを相談しました。
その歯医者さんでは月一で外部の先生が来て矯正の施術を行っているため、矯正をやり直すとしたら矯正歯科を紹介していただけるかも聞きたくて。
その歯医者さん、とてもいい方で私の今の歯の状態を外部の先生に聞いてみるからと言って、歯形をとってくださいました。
そして明らかに噛み合わせはずれているから、泣き寝入りするのではなくて一度は返金の交渉をしてみた方がいいともアドバイスしてくれました。
正直、もめごとみたくなるのは嫌だという気持ちもあり返金の交渉から逃げている自分がいましたが、親身になってアドバイスをくれ、融通もきかせてくれて。
ここまでやって背中を押してもらったら動き出してみよう、と思うことができました。
返金のために動いたこと
とはいえ、セカンド・オピニオンをもらった矯正歯科には返金は難しいと言われていたため、少しでも根拠になることを調べておこうと考えました。
法律、規則を調べる
全額返金は無理でも、途中で矯正が終わった場合は少しでも返金はされるはず。
調べてみると、診療は準委任契約であり、中途解約された場合はそれまでに要した治療費を差し引いて返金する必要があることがわかりました。
また、「日本臨床矯正歯科学会」という矯正の団体では、治療の中止や転院の場合は、治療のステップに応じて清算・返金する割合の目安を定めていました。
私が通院していた矯正歯科はその団体に所属はしていませんでしたが、交渉する時の目安にはなるだろうと思い控えておきました。
矯正歯科団体に相談メールをする
先ほどの「日本臨床矯正歯科学会」のサイト内に、誰でも相談できる「何でも相談窓口」というコーナーがあり、相談を送るとメールで返信をくれるサービスがあります。
返ってくるまでに2週間以上かかることが多いようですが、私にもそのくらいで返信が来ました。
アドバイスとしては、
・担当医に説明を求めるべき
・セカンド・オピニオンを受けてみても
・治療費の清算の目安(前もって調べていた割合を書いてくれていました)
をくれました。
新しい情報はありませんでしたが、調べていたことややろうとしていることの方向性が間違っていないことを確認できてありがたかったです。
通っている矯正歯科に返金してほしいという意思を伝える
これが一番勇気が要ったことですが、矯正歯科に「今後の計画に不安があるため院長先生に話を聞きたい」と予約をとり、返金してほしい意思を伝えに行きました。
話したこと・気をつけたこととしては、
- 弁護士を雇っていると思われるため、こちらから法律の詳しい話はしない
- 最初に示された計画と、今の歯の状態のずれを伝える
- 今後修正できるつもりかを聞く
- (今までと同じ方法の繰り返ししか示されなかったため)次の計画も同じ結果になるのではないかと不安に思っていることを伝える
- 毎月指示通り通院・マウスピースの取り替えをしていたことを伝える
- こちらとしては全額返金してほしいが、それが難しければ一部でも返金してほしいと伝える
とても緊張しましたが、不必要に相手を責めずに、今の状態・事実を淡々と伝えて建設的に話し合えるよう気をつけました。
結果としては、(具体的な額は書けませんが)期待していた以上の額を返金いただけました。
私がまじめに通院・マウスピースの取り替えをしていたこと、何度か担当の医師(院長以外の先生で毎回違うことがほとんどでした)に計画とずれがあって不安だということを伝えていた歯科に記録が残っていたことが大きそうでした。
矯正にまじめに取り組んだ努力やその期間の不便さ、時間は戻ってこないため悔しいですが、お金だけでも戻ってきて本当によかったです。
後日かかりつけの歯医者さんに、返金額を伝えると、「そんなに返金されたの!?どんな話し方したの?」と驚いていました。(脅したと思われたのかな^^;)
「時間や努力が返ってこないのは悔しいけど、お金だけでも返ってきてよかった」と言ってくださいました(;_;)
(本当に親身になってくださったため菓子折りを持っていきお礼も伝えました)
ここまで書いてきましたが、私は運よく納得のいく金額を返金されましたが、返金自体、されるケースが少ないそうです。
それでも、たとえ返金されなかったとしても自分の気持ち的に、やれることをやらずに泣き寝入りしていたら、
ずっともやもやしていただろうと思います。
背中を押してくれた歯医者さんと(社会人になってから引っ越してもずっと通っている)、夫に感謝です。
同じような思いをされている方がいたら、少しでもお役に立てればと思い書いてみました。
素人の記事なので正確性には欠けている部分もあると思い恐縮ですが、悩んでらっしゃる方の背中を押せればと思います。
そしてそもそも、こんな思いをしないためには最初の矯正歯科選びを間違わないことが大事!!!
次回以降、矯正歯科の選び方についても書こうと思います。
長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もしよかったら、ぽちっと応援いただけると嬉しいです↓